裏話一歩手前です(笑)
透き通るような青空を、銀サッシの窓から見上げる
白い布切れの如く、雲が切れ切れに流れては視界から逃げていく
水槽の中の魚も、こんな気分なのだろうか
外界から隔離された箱庭のような狭い世界で、息苦しさを感じたりはしないのだろうか
「何を見ているんだ」
「!・・・C.C.」
後ろを振り向くと、アッシュフォード学園の制服に身を包んだC.C.が立っていた
彼女が普通の格好をしているところをあまり見た事がなかったので、少々違和感を感じる。顔だけ向いて話すのも変かと、体ごと向き直る
「どうしたんだい、それ」
「ルルーシュに持って来させた」
「ふーん・・・似合ってるね」
「人並みな世辞だな」
率直な意見だったのだが、彼女は気に入らなかったみたいだ
「お世辞じゃない、本当にそう思ってる」
「褒め言葉がワンパターンでつまらん。男ならもっと気の利いた言葉を使え、でないと女にモテないぞ」
「別にそこまで女の子に執着があるわけじゃ無いから別に良いけど・・・」
何気無しに言った言葉だった
女の子が嫌いだとかではなく興味がないわけでも無い
だが、C.C.はそう受け取らなかった
「ほぅ・・・まぁあれだけルルーシュに愛されれば女への興味も無くなるか」
「・・・」
したり顔で頷く彼女に、言葉が出て来ない
何とか絞りだした言葉は、なんとも曖昧なものだった
「そういうわけじゃ・・・」
「違う、と言い切れるか?」
言葉尻を押さえられ、詰まる
違う、と言い切れない
言える訳がない
女性への興味は、確かに確実に薄れている
ルルーシュと身体を重ねてからは、特に
「・・・図星だな」
にやり、と笑うC.C.
してやられた事が恥ずかしくなって、顔ごと反らす
「ところで、1つ聞きたい事があるんだが・・・」
「・・・」
横目でチラリとC.C.の様子を窺う
無言で返すと、彼女は更に続けた
「お前、まだ童貞か?」
「・・・・・・・」
質問を理解するのに数十秒を費やし、飲み込んだ後は無言で貫いた
その無言を肯定と受け取ったのか、彼女は静かな笑い声を上げた
「・・・お前は意外と押しが弱いらしいな、ルルーシュに抱かれるとは」
「C.C.ッ」
思わず咎めるように声を上げた
誰が聞いているか分からないのだ
もしナナリーに聞かれたら・・・
多分、ショックを受ける
ナナリーも、ルルーシュも
それは、嫌だから
僕が原因であの仲の良い兄妹がギスギスするのは、見たくない
「C.C.・・・そういう事は口に出すもんじゃないよ」
「知るか。それより1つ、お前に良いことを教えてやろう」
「・・・?」
いきなり何を言い出すのかと反らしていた顔を彼女に向ける
彼女は先程と同じ様な何かを企む笑みで、唇を開いた
「ルルーシュはあれで結構押しに弱い。少し強引に行けば童貞も卒業出来るぞ」
その言葉の指し示す意味は、考えるまでもない
彼女は僕を焚き付けている
何が目的でそんなことをするのかは謎だが
確かに良いことを教えてもらった
「僕にルルーシュを襲わせたいのかい?」
「それはそれで面白そうだ」
C.C.はまたもや笑うとくるりと踵を返して生徒会室から出ていった
「・・・はぁ」
ため息が自然と唇から溢れた
確かに、今まで身体を重ねた事は幾度もあった
決まってこちらが抱かれる形になるのは、求めるのはいつもルルーシュからだからだ
ルルーシュから強い雄を感じてしまうと、触れられる度に快感が躰に迫ってくる
その快感が心地好くて・・・
気付いたら組敷かれている、という事が多い
事が終わった後にいつも悔しくなるのは、ルルーシュに翻弄されているからだろうか
一度で良いからあの澄ました顔を真っ赤にさせてみたい
「・・・やってみるか」
なんとなくC.C.の思い通りになっているみたいでしゃくだが、今はルルーシュをどう押し倒すかを考えよう
<アトガキ>
えー、いきなり裏話を書く勇気がなかったのでワンクッション置かせていただきました。
次は裏いきます
絶対いきます
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テーマ:コードギアス 反逆のルルーシュ - ジャンル:アニメ・コミック